２０１５年１２月号、オンライン版２０９号をお送りします。
水木しげるさんが亡くなりました。93歳。ネットには、亡くなったというよりも、あちらの世界へ戻って行ったというニュアンスの言葉があふれました。恐ろしくもユーモラスな、あの妖怪たちの世界へ。本当に、そんな気がします。
「ゲゲゲの鬼太郎」で印象に残っているのは、最初の白黒アニメでみた「ゆうれい電車」です。傑作であり、何度もアニメ化されていますが、この最初のバージョンが年齢のせいもあるけど一番印象的でした。臨終、骨壺と、次第におどろおどろしくなる風景。怖いだけでなく、幽玄な魅力もありました。ああ、水木さんもついにあの電車に乗って行ってしまったのだなと、そんな思いがこみ上げてきました。ご冥福をお祈りします。
次号は１月３日ごろに登録の予定です。