2月はあっという間に逃げていき、もう3月です。この月もきっとさっさと去っていくんでしょう。
とはいえ、この3月10日(土)の晩から14日(水)まで加古川の水鏡子家でゲーム会が開かれます。われわれの言うゲーム会とは主としてカタン三昧の日々をずるずると送ることですが、この期間をオープンハウスとして、『本の雑誌』にも取材された例の書庫を見学したい方など自由に来ていただけたらと思います。もちろんゲームに参加するのも歓迎です。以前お披露目会に来られた方も、その後どうなっているか(あれからの短期間でどういうありさまになったか)見にぜひおいでくださいませ。
前回の終わりに、「奄美大島行ってきまーす」とお知らせしました。今回はどうだったかを報告します。1月29日(月)から2月2日(金)までの四泊五日、1月中旬から一週間ごとに寒波が押し寄せてくる季節のただなかでしたが、日本列島を覆う寒波はしっかりと南のほうまで覆いつくし、奄美大島も寒風吹きすさぶ寒さでありました。南の島だからと思い、着いてからは着ることないよねと思いながら持っていったウルトラライトダウンジャケットもカナダで重宝した着こみ用パーカも、奄美滞在中そのまま脱ぐこともなく使えてしまいました。現地の人もみんなダウンコートを着込んでるような悲しい真冬の光景でした。
1月29日、朝ゆっくりして関空に行き、バニラエアの2時間ほどのフライトでどんより曇った奄美空港に着きました。ありがたいことにホテルからの送迎が来てくれていて、乗馬クラブで乗るのと同じようなワゴン車の送迎でホテルに。ほかには同じ飛行機で来た女性一名と別の飛行機(東京から)で来た若い女の子4人のグループがワゴン車に乗りました。空港からホテルまで、車で15分ほど。
今回泊まったのは、龍郷町(たつごうちょう)という島の中部よりちょっと東寄りにある部分の北側海ぞいにある「ホテルカレッタ」というリゾートホテル(と書いてあった)で、チケットを買ったときの関連検索で「朝食つき一泊6千円+空港送迎つき」という情報だけで決めたため、場所すら把握していませんでした。
奄美の中心となる繁華街は名瀬というあたりで、島の中央あたりになります。空港は島の北東部にあり、名瀬まではバスで軽く1時間ぐらい、バス代も空港から1000円越えます。龍郷町というのは、今年の大河ドラマ「西郷どん」に将来出てくるであろう、奄美に流された西郷どんが実際に暮らしていた地域で、「西郷どん」がらみのでっかい看板とかが役場前にでんと据えられています。西郷さんゆかりのいろんな史跡はこの地域に集中してます。地形としては島の北側のぐねぐねと入り組んだ半島部が含まれていて、海ぞいのきれいな浜にどこからでもすぐ出られて、晴れていればさぞかし美しい眺めが楽しめるだろうと思われる場所です。まあ、たしかに奄美の海は曇っていてもちょっと緑色がかった色合いが美しく見えましたが。
今回の旅行ではじめて知りましたが、奄美大島は島のなかでは沖縄本島、佐渡島に次いで3番目に大きな島だそうです。ちょうど日本列島のような感じで細長く、バスで北の端から南の端まで行こうとすると2時間半ぐらいかかるようです。この北から南まで通じる幹線道路をバスが走っていますが、値段が高いのはともかく、一時間に走る本数が多くて2本という感じで、バス移動の旅行客は常に時間表を気にしなければなりません。車の運転ができればレンタカーが安く借りられて、快適に行きたいところに行けるようです。馬に乗る前に車の運転を習えよ・・・と心の声がしましたが、馬は自分の判断でよけたり止まったりしてくれますが、車は平気でいろんなものにぶつかります。ともかく、今回の旅行はバスを頼りに移動をする旅になりました。
ムダにベッドが2個もある広々としたツインルームに落ち着き、ホテルのロビーに置いてあるパンフレットやざっくりした案内書でゆっくりと奄美に関する情報を検討し、名物の鶏飯(けいはん)の有名店がこの近くにあるというので、初日の夕食はそこにしようと決めました。フロントのおじさんに訊きにいくと、バスで15分ほどかかるということで、バスの時刻表のコピーをもらい、とりあえず行ってみることに。そもそもこのホテルからバスが走っている幹線のバス停まで出るために送迎バスを使わなくてはならないということで、バスの時間に合わせてバス停まで送ってもらい、はじめての島バス乗車。鶏飯の有名店は「ひさ倉」というお店でバス停もその真ん前。鶏飯というのは、おひつにはいったご飯と、いろんな具がのった大皿とおだしが出てきて、お茶碗にちょっとずつご飯をよそい、具をのせておだしをかけながら食べるというもので、たしかにおいしいのですが、出てきたご飯の量がすごくて、お茶碗に3杯も食べるともうじゅうぶんな量なのに、それだとおひつの3分の1もないという感じ。結局大皿の具を全部使いつくしたのは6杯目ぐらいで、ご飯はまだけっこう残っていましたが、そこで力尽きました。味は本当においしかったです。地鶏のだしが深みがあり、意外とさっぱりしていていくらでもはいります。セットで頼んだ焼き鳥三本も、地鶏の味わいがしみじみしみこむようなおいしさでした。鶏飯は単品で1000円、セットで1200円。
食べ終わったのが6時半で、帰りのバスの時間を見ると、夕方のこの時間はさらに本数が減っていて、帰りのバスは7時20分。お店の人に「タクシー呼びますか?」と言われましたが、ありがたくことわり、せっかくなので(?)歩いてみることに。お店の前がすぐ幹線道路なので、迷う心配はありませんが、幹線道路なのに街灯がまったくなく、ひたすら真っ暗な道を歩くことになりました。たまに車が通るとそのヘッドライトで地面の起伏が見えるという状態。本当に見渡すかぎり明りのない真っ暗な世界で、晴れていればさぞや星空がきれいに見えるであろうと思えました。それでも歩道はちゃんと分離されていて、乗ったバス停までは予想どおり30分ほどでつきました。そこからホテルまで、電話をかけて送迎を頼めばいいんですが、ちょっと歩いてみようと思って歩きはじめたら、思っていた以上に遠くてびっくりしました。地元の人が何人かジョギングなどしてたりするのに出会いましたが(午後7時ごろ)、みな懐中電灯を持って走っていました。本当にひたすら真っ暗な世界です。結局ホテルまで25分かかりました。歩くとけっこうな距離です。冷たい島風に吹かれながらホテルにもどり、エアコンを27度の暖房設定にして部屋を暖め、テレビで本土とほぼ同じ番組でいつも見てるドラマを見て、初日は終わりました。
二日目、30日(火)は「金作原(きんさくばる)散策とマングローブ・カヌー」の日帰りツアーに。この旅行期間の天気予報では31日から雨と出ていたので、これをやるならこの日しかないと初日にホテルについてすぐに申し込んでおきました。一人旅の悲しさで、「ツアーのホテル送迎は通常二人からでないと受け付けません」と言われましたが、続いて「幸いそちらのホテルのお客がいるのでOKです」ということで、運の良さを神に感謝しました。当日は曇りといってもそこそこ明るく、送迎ワゴン車にはよそのホテルのご夫婦二人とホテルカレッタの昨日空港からいっしょだった若い女の子の4人グループ、それから名瀬で合流した女性一人でまずは奄美の原生林、金作原に向かいました。エコツアーという名目で、公認エコツアーガイド氏が現地の植生や動植物についていろいろと丁寧に説明してくれます。
ジブリ映画の森のモデルにもなったという金作原は、原生林と言われて思い浮かべるものよりもすっきりと風通しがよく、光の入りがよくてとてもきれいなところでした。ブナやブナ科のカシの木が多いのと、下生えの植物があまりなく、適度に地面がのぞいているのもその一因ということです。ここが森の最終形態ですとのガイド氏の言葉に、神戸の六甲山を思い浮かべてしまいました。六甲山でわたしたちが伐採しまくっているヒサカキやイヌツゲといった濃い緑の木がこの金作原にはまったくないというのが、この美しさの原因ではないかと思います。同じ照葉樹林でも六甲山や熊野の山のような濃密な暗さのまったくない、こういう原生林を見ることができたのが山に関わることで今回の収穫でした。
金作原ではマングース用の罠も見かけました。沖縄と同じくハブ対策に安易にマングースを導入した後始末は本当に大変そうです。
お昼はツアーに含まれていましたが、名瀬の繁華街にある、やはり鶏飯で有名な店「鳥しん」で、やはり鶏飯が出ました。今回の旅行では鶏飯の食べ比べもしたかったので、ちがう店で食べられるのもうれしかったんですが、同じような形でもおだしの味などがずいぶんちがいました。昨日食べ過ぎてずっと胃が重かったので今回は最初の一杯に具をたっぷりとのせてそれでとどめるという用心をしました。食事中のおしゃべりで、女の子4人組は横浜の高校生の卒業記念の二泊三日旅行だとわかりました。大学は持ち上がりだから受験はないんだって。年配のご夫婦は三泊四日のツアーがあまりに安いので申し込んだと言っていました。単独旅行の女の子は関空にお勤めということで二泊三日で島の北西のほうにある二食付き民宿に泊まっているということでした。彼女はレンタカーを使っていて、やっぱりとても便利そう。運転ができるっていいなと思いました。
マングースの罠 | 鶏飯 | マングローブカヌー |
午後はマングローブカヌー。天気もときどき雲がきれいに晴れてかっと日が差すという感じですが、基本的には曇って肌寒い天気。カヌーに乗るにはソックスを脱いでサンダル(持ってなければ貸してもらえます)をはかなければならず、寒さが危ぶまれましたが、実際カヌーを漕ぎ始めるとそれほど寒さは感じませんでした。オールの使い方を簡単に習い、それで川に漕ぎ出します。マングローブは川岸に生えている植物の総称で、オヒルギとメヒルギがあるんだよとかいう説明を受け、慣れないオールさばきで広い川を進み、それから両岸にマングローブが密生している細い流れにはいっていき、お話を聞きます。春夏は強い日差しを浴びて暑くて大変だろうなと考えれば、この時期のカヌー体験がちょうどいいんではないだろうかと思えました。たっぷり2時間ほどカヌーを漕いで陸に上がり、ホテルまで帰途につきます。ちょうど今、この地方に特有のヒカンザクラ(緋寒桜)が満開になったところで、桃の花のような色の花があちこちで見られました。あと、奄美島からほとんど外に出ない名物のミカン、奄美タンカンの販売が2月1日から解禁になりますとガイド氏が教えてくれました。この日帰りツアーのほかの人たちはみんな明日(31日)に帰るということで残念そうでしたが、わたしはタンカンにも出会える日程でラッキー。
道路脇のヒガンザクラ |
この日はお昼の鶏飯が腹持ちがよかったので、晩飯抜きで夜はずっとテレビを見てました。鼻水と咳がけっこう出てちょっと熱っぽい感じがしてきましたが、エアコン27度でぬくぬくして、お風呂でゆっくり温まって、これだけでも幸せって感じ。
31日(水)。雨にはならず、どんよりとした曇り。中心地の名瀬に行ってみようと思い、10時ごろのバスで名瀬に。1時間ほどかかったのはともかく、800円というバス代の高さにちょっと衝撃を受けました。とりあえずおがみ山公園というところを一時間ほど歩き、小高い場所からの眺めを堪能したあと、島バス本社を探しあててバスの乗り放題券を買いました。乗り放題券は一日2000円、二日間3000円。ちょっと迷いましたが、二日券を買いました。これでバスを乗り倒してやると心に決めました。バスの乗り放題券は空港とこの島バス本社でしか買えないということでしたが、もっと南のほうのどっかの区間でも買えるようになりましたという告知が島バス本社に出ておりました。しかも乗り放題券は買った日から使わなければならないという使い勝手の悪さ。そして本数の少なさ。この日は時刻表をにらみつつ、名瀬とホテルの間にある「ビッグ2」というスーパーとホームセンターが合体したようなでかい店に行ってみました。観光客が安くお土産を買うのに最適と教えてもらったとおり、お酒コーナーには奄美産の焼酎やお酒がずらり。駄菓子のような黒糖菓子なども充実。見ているだけで20分ぐらいすぐたってしまいます。ここの近くには「こっこ屋」というお取り寄せで有名なケーキ屋さんがあり、そこにも行ってシュークリームとプリン系のお菓子を買いました。ここは自分ちで飼ってる鶏の新鮮な卵を使っているのが売りで、お値段的にはとてもお安くておいしいケーキが食べられます。このあとまたバスに乗ってホテルの近くにある「大島紬村」という観光施設に。500円払うと、おじさんが大島紬の泥染めの田んぼから機織りまでずっと説明しながら案内してくれます。これまで大島紬というのは伊豆大島のことかと思っていたくらい興味すらありませんでしたが、ことごとく手間ヒマをかけた各工程を見てまわるのは楽しかったです。泥藍染めというのがとてもいい色合いで、ちょっと惚れました。説明の終わりに販売コーナーに案内され、とてもお高い大島紬の着物生地やベストなどを見たあと、小物お土産コーナーで紬をちょっと使ったお安いガマ口やハンコ入れなどを見ると、誘われるようについ買ってしまいます。団体観光客が来ていましたが、やっぱりこの小物コーナーでにぎわっておりました。
大島紬の泥染めの田んぼ |
紬村を出たところで午後5時ぐらい。昨日のツアーガイドさんがおいしいからぜひ行ってと言っていた「島どうふ屋」で晩御飯を食べようと、ふたたび名瀬方面行のバスに乗り、運転手さんに「島どうふ屋」に行きたいと言っていちばん近いバス停で下ろしてもらいました。そこから歩いて15分ほどで食堂につきました。今回、初日に鶏飯を食べてからずっと胃が重くて食欲がなく、ここでもメニューを見ていちばん軽そうな「ゆば丼定食」780円を選んで「ご飯少な目に」と言ったものの、けっこうなボリュームの丼が出てきて、三分の一ほどでダウン。奄美の島どうふは沖縄のようなかたいとうふではなく、こちらでふつうに食べるのと同じような絹と木綿で、ふつうにおいしいものです。食堂のメニューもとうふを生かした多彩なもので、お値段もリーズナブルな島値段で、元気ならさぞかしおいしく食べられただろうと思えるものでした。ここでは手作り豆乳と奄美特有の飲料「みき」が飲み放題で、豆乳とみきを半々で飲むというお勧めの飲み方も楽しめます。みきというのは発酵滋養飲料とかいうもので、「アルコール分のない甘酒みたいなもの」と説明されていました。たしかにそういう味でした。これもツアーガイドさんに「ぜひ飲んでいって」と言われたのでビッグ2で500ml入りパックを170円で買った(200ml入りは売り切れてた)ばかりだったので、ちょっとショックでしたが、このお店で豆乳と半々でのおいしい飲み方ができました。
バスでホテルに近いバス停までもどり、この日も胃が重かったため、25分歩いてホテルにもどりました。夜はぬくぬくと暖房した部屋でテレビ三昧。テレビの鹿児島版ニュースで「奄美でヒカンザクラが見ごろ」と言ってるのが聞けました。鹿児島市内での見ごろはまだもうちょっと先ということでした。
2月1日(木)この日は予報どおりけっこうな雨。バスで南から北まで乗り倒してやろうと考え、まず名瀬に行きました。タンカンの販売解禁日なので、名瀬の商店街で果物屋を探し、タンカンと巨大パッションフルーツを買って名古屋の娘と高知の親戚に送る手配をしました。息子には奄美の焼酎の珍しそうなやつを送りました。自分で食べる用のタンカンもちょっと買ってから、島バス本社に行って乗り換えのバスを待っていたときに、「自然動物保護センター」というものがあるのを知って、ずっとバスに乗って雨の景色を見るよりもちょっとはマシかもと思い、そちらに向かうことに。保護センターは島の北西中央部あたりにあり、バス路線も幹線から離れた線なので、1時間に1本あればラッキーという感じ。乗客は途中からわたし一人になり、運転手さんとけっこう話をすることに。若いころは大阪に出てトラックの運転手をしてたという運転手さんは、鹿児島の市バス時代は忙しかったけど、奄美の島バスはけっこうのんびりしてて休みもとれると言ってました。保護センターの真ん前で下ろしてくれて、2時間後の帰りのバスも私の運転だからここで拾ってあげると言ってくれました。
「自然動物保護センター」は新しくてきれいな建物で、入館も無料。アマミノクロウサギの生態などを教えてくれる20分ほどのビデオを見せてくれ、館内にたくさんある説明つきの剥製の展示を見て時間がつぶせます。剥製をさわることもできて、毛並みや毛の感じもわかります。奄美の動物には固有種が多いそうで、そういう説明もくわしく展示されています。どうも地元の小学校の課外活動で見学があるようで、子どもにわかりやすい説明やシルエット探しクイズなどいろんな工夫が凝らされています。あと、掘りごたつのようなたたみ敷きのスペースがあり、自然観察系の本がたくさんあるのでゆったり腰かけて本を読むこともでき、ゆったりした空間で静かに落ち着けます。地元の若いお母さんが赤ちゃんを連れてきて、ここでおむつを替えたりしてました。このスペースでアラスカの写真集などについ見入っているうちに2時間がすぎ、帰りのバスに拾ってもらえました。「保護センターってどんなところだった? アマミノクロウサギの生きてるやつはいた?」と運転手さんはけっこう興味を持っていて、アマミノクロウサギは現地の者はほとんど見たことがないと言い、私は夜に一回だけ、飛び出してきたのを礫きかけたときに見たと教えてくれました。アマミノクロウサギは夜行性なので、ナイトツアーで出かけないと見られないようです。奄美はハブに守られている島と言いますが、本当に危険なようで、ガイドなしでうかうか山に行くのはご法度のようです。ちなみにハブが多い島には石垣がないようです。石垣の隙間にハブが住むのを防ぐためです。同じ離島でも、俊寛が流された喜界島は石垣が有名なのでハブはいないようです。
運転手さんと仲良くおしゃべりをしつつ、名瀬にもどってきて、ホテル方面のバスに乗り換えましたが、せっかくの乗り放題最終日なので、空港まで行ってみました。ところで、奄美大島は人口7万人ほどで、コンビニは全部で6軒、全部ファミリーマートです。二日目のツアーの帰りにファミマに寄ってもらいましたが、ホテル付近にそんなものはないので、空港のキオスクみたいなコンビニで夕食用のおにぎりを買ってホテルにもどりました。このころには鼻水が止まらなくなっていたので、バス停からホテルに電話して迎えにきてもらい、部屋で暖房をかけて鼻水を垂らしながらテレビ。10時ぐらいにホテル備え付けのティッシュを全部使いきり、自分でも愕然としました。
テレビのニュースで、「今夜はスーパーブルームーンが見られます」とさかんに言ってましたが、奄美はどんよりと雲が垂れこめ、月どころか星すら見えません。最後まで星いっぱいの夜空は見られませんでした。
最終日の朝、やっとすっきりと晴れあがり、はじめて日光があたる海の色を見ることができました。ずるずると鼻を流しながら、10時ごろから2時間ほどホテル近くの海岸を散策し、青のグラデーションのなかにエメラルド色が帯のようにはいっている海を堪能できました。砂浜もサンゴの島なので砂が細かくてとてもきれい。きれいな貝がらやサンゴもたくさん落ちていて、子どもならきっと大喜びするであろうと思われました。このあたりは夏でも泳ぎにくる人がほとんどおらず、穴場だとホテルの人が教えてくれました。
そして空港まで送ってもらい、バニラエアの窓口へ。今回の旅行は荷物割り増しいっさいナシというちょっとした冒険なので、機内持ち込み手荷物2個で合計7キロという制限があります。スーツケースも使わず、雑誌の付録のボストンバッグとリュックで軽量化を図り、行きはじゅうぶんクリアできましたが、帰りはついお土産にタンカンだのお菓子だのを買いこんだせいで、持ってきた服をほぼ全部着込んで行ったのに、それでも荷物の重量8・6キロになってしまい、なんとかしろと言われました。寝間着用のスウェットパンツの上にワイドパンツをはいてましたが、そのパンツのゴムに本をはさみ、パーカとダウンジャケットとコートのポケットすべてにタンカンだのなんだのの小物を詰め込んで、ようやく荷物を7キロ台にしてクリア。冬だからよかったものの、夏場はムリかな・・・。飛行機は天候不順で2時間遅れ、関空に着いたころには日が暮れていました。
というわけで、奄美大島は行ってみるとそれなりに楽しかったです。加計呂麻島なんかにも行ってみたかったなあ・・・などと思いつつ、その後十日ほどひどい咳と鼻水が止まらず苦しんでおりました。これはいったいアレルギーなのか、インフルエンザなのか。インフルエンザにもC型というのがあって、それはあまり熱が出ず咳と鼻水が長引くようだという記事を新聞で読みましたが、それだったのでしょうか。
ともあれ、とりあえず元気で旅行に行けることに感謝です。
2月はテレビでつい冬季オリンピックに見とれてしまいましたが、羽生選手の金メダルのおかげで、我が家の近くの弓弦羽神社も大賑わいです。金メダルが決まった日にはカステラ焼きの屋台も出てました。絵馬のコーナーも大幅に広げられ、お守り売り場には行列ができてました。日本人は無宗教とか言いますが、神様って身近なんですね。
弓弦羽神社の絵馬 | カラスマスコットのコーナー |
それではまた。