8月です。今月はUMPCその後です。
さて、発売未定だったEee(易)PC901も大量に出回るようになり、先月の表にあったPCはほぼ出揃いました。iPhoneに話題を占領されて、相変わらずメディアの情報が少ない中、結局筆者が選択したのがWillcom
D4です(前回とは矛盾した結論。そういうものだ)。
選択の条件は以下の通り。
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持ち運びに邪魔にならないこと(デスクノートなら既にある)
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既存データとの互換性のあるWindows OSであること(Windows Mobileなら既にある)
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通信環境が内蔵可能なこと(ケーブル接続なら既にある)
文庫1冊より面積では小さい(キーボード格納状態)。重さも2冊分ないくらい。
画面を起こすとPC風の外観になる。文庫の3分の2くらいの高さ。
結果的には携帯性を重視したPCは意外になく、PHSという難点はあるもののD4が最小であることからこれを選択。とはいえ、あまり評判の良いPCではありません。念のためスペックを再掲載します。
【寸法】
D4は文庫1冊より小さい。
【重量】
D4なら文庫本2冊分未満。
【画面密度】
この画面じゃ見えないと思ったのですが意外に見える。文字を最大にすれば何とかなりますね。
【駆動時間】
D4のバッテリは960mAHしかなく、これは他社の標準バッテリの3分の1です。駆動時間が実質1時間ないというのは、悪評の最大の理由ですが、スペック的にやむを得ませんね。大容量バッテリでようやく他社並になります。
【Memory/Disk】
標準的です。メモリはやや小さいとはいえ、市販のVista PCでも同じレベル。
【相対性能】
Vistaでは遅いというのも悪評の2番目の理由にされています。でもまあ、今さらXPのPCを新調しても面白くない。Officeも付いているので、デスクトップとまったく同じ環境にできます。評者としては遅くともVistaでOKですね。ウィルスソフトだけは、標準以外の軽いもの(フリー期間制限なし版)が良いようです。
【価格性能比】
割引こみで実質9万円。過去の超小型PCが20万前後していたことから見れば、それほど高くはありません。しかし、改めて思うのはPHSの遅さ。光ブロードバンドと比べると(当たり前ながら)格段の差があります。またノイズ対策に課題があるのか、室内の電波が弱い環境では通信が不安定になります(携帯機器よりPCの方が動作クロックが高く、電気的ノイズも大きくなるからでしょう)。これが必要です。戸外では結構いけますね。
同じ理由で室内受信ができないと評判の悪いワンセグも、これを使うと外部アンテナ接続と同等になります(他のワンセグ機器にも効果あり)。
これだけ携帯が多機能になれば、Windows PCと電話は近くなったと思われるでしょう。けれども、D4を見るとまだまだ遠い。PC標準のソフトと通信環境が融和していません。そこは今後改善されていくとしても、当面マニアックな人たちのモバイルPCという扱いに止まりそうです(つまりiPhoneのようなパラダイムシフトではない)。
Willcom D4公式サイト |