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              年が明け、2020年の1月です。本年も宜しくお願いいたします。 
             さて、今月は半年ぶりに、短編集のプロモーションを行います。連載は既に51回(前後編を含む)まで続いておりますが、前回と傾向の違う作品集を(性懲りもなく)まとめてみました。収録作品数、ページ数ともに『機械の精神分析医』と同じくらいです。1月24日発売予定、現在予約受付中です(予約は現在kindle板のみ、POD版は追って公開されます)。 
             これも前作と同様、Amazon経由のPOD=オンデマンド出版(NextPublishing 
			Authors Press)+kindleの電子書籍(KDP:Kindle Direct 
			Publishing)を使っています。Amazonが利用できる地域ならどこにでも届けられます。 
             まとめて読むことでより面白くなっている(自称)はず! 今回は表紙に写真(ストックフォトサイトにより各種ライセンス形態がありますが、商用/改変可のもの)を使うなどデザイン面でも工夫しました。 
             創作をする上で、どうせ書くならさまざまなテーマの作品を扱いたいと、これまでできる限り新しい題材、アイデア、テクノロジーを扱うようにしてきました。とはいえ、個人で書いていく限界もあり、類似テーマを扱ったものが増えるのはやむを得ない。前回の「AI編」などがそうですね。今回は「異世界編」です。 
            「異世界」はテーマから逆算的に書かれる場合があります。例えば、世代間戦争が起こるとしたらどんな社会状況が必要か、とか、あの震災がもし20年(40年)以上早く起こっていたらどんな世界になったろうかとか、what if的なケースです。さらには、最初に異様な世界が説明なく置かれ、登場人物がいきなり投げ込まれることも。表題作はハーラン・エリスンに対するオマージュです(小説よりドラマ版に近い。ただし中身は全く違います)。お楽しみいただければ幸いです。 
            二〇三八年から来た兵士 
            【内容紹介】 
             
             『機械の精神分析医』に続く第二短編集です。前作がAIをテーマとしたのに対して、今回は主に「異世界」が描かれます。 
             
             異世界というと、最近はなろう系などの異世界ファンタジイが主流なのですが、本書の中ではもっと身近なお隣の世界が舞台となっています。ディストピアとも、ユートピアともいえるもう一つの現実です。 
             
             現在と、ほんのちょっとだけ違っている世界、社会的なルールが変わっていたり、起こるはずだった事件が起きなかったり、もっと早く起こった世界、とてつもない天災が起こった世界などなど、ショートショートから中編クラスまで、大小十作品を収めています。 
             
             内容的には、並行世界もの(われわれがよく知っているはずの世界なのに、この世界と大きな差異がある。例えば、ある天災が起こる時期が異なる)、改変歴史もの(過去に起こった重要な史実が異なっている。例えば、第二次世界大戦が起こらなかった)といった分類ができるものや、ホラー(ロジカルな説明ができない、怪談めいたもの)、アフター・デザスター/ポスト・アポカリプス(大災害で破滅した世界のその後を描くもの)まで幅広く集めてみました。 
             
            【各作品のあらまし】 
             
            「二〇三八年から来た兵士」 
              混雑する都会の地下鉄に出現した老人は、自らを日本共和国の兵士だと自称する。 
            「渦」 
              微生物量産化に取り組む、ベンチャー企業の開発者が気づく恐るべき暗合。 
            「汽笛」 
              遠くの工場から聞こえる蒸気機関車の響きは、少年たちの想像をかきたてる。 
            「水面」 
              屋根のはるか上で揺らめく、水面の意味する異変とは。 
            「ザ・ウォール」 
              ある日出現した壁は、日本全土を壊滅させ、残った人々の生活をも激変させる。 
            「五億年ピクニック」 
              夜のオフィスで受けた怪しい電話は、火星にある不動産の勧誘だった。 
            「消滅点」 
              N県上空に出現した電磁嵐のただなかで、家族を探す主人公の見たもの。 
            「梅田一丁目明石家書店の幽霊」 
              かつて梅田一丁目にあった書店には幽霊が出現するといううわさがあった。 
            「流れついたガラス」 
              大学新入生の少年は初めて小説を翻訳する。その間に、不穏な一年間の記憶がよみがえる。 
            「あらかじめ定められた死」 
              もし人間の寿命があらかじめ通知され、誰もが知ることができるとしたら。 
             四六判並製(ペーパーバック)本文246ページ、ページ当たりの文字密度は一般文芸書と同等です。なお収録作品は、THATTA 
			ONLINE掲載時から大きく改稿されています。 
             
             左の写真、またはこちらをクリックするとAmazonの販売ページが開きます。 
             
              
             
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