みだれめも・出納記録

19年2月・春

水鏡子


 月遅れですがあけましておめでとうございます。
 今年もよろしくお願いします。
 昨年4月の退職後はテレビをBGMにパソコンで株式市況となろうを読むという固定した姿勢の毎日が続いています。
 これでは体に良くないと、自転車に乗って、スーパーでの半額食品の買い漁り、ブックオフと古本市回り、書庫の整理などで体を動かしています。
 半額食品の買い漁りは少し度が過ぎたか、買ったものの消費が過ぎて血糖値が大きくあがっています。少し距離があるので敬遠していたドン・キホーテで小粒卵1パック10個98円(定額)、おにぎりが25円(半額)になるのに気が付いて周遊距離が大きく伸びました。
 古本拾いは、2,981冊。3,000冊という次の大台までもう一息ということで、来年の目標は決まってしまいました。
 書庫の整理は、第1書庫になろう本と歴史時代小説を移動、残りの日本作家文庫本を一般書とラノベを分離し、ラノベは大量保有の作家以外をレーベル別に並べ直しています。まだすべての本を1列に並べることができています。
 ノンフィクションでは、椎名誠を始めとした紀行本を自然科学系から歴史地理関連として人文系に移動。大航海時代叢書や『東方見聞録』などとくっつけました。ただ内容的に関連性の強い、森の生活や木と生きるなどの定住系アウトドアライフものは『沈黙の春』などの生態学系と並べて自然科学本の棚に置いたりでまだいろいろ決めかねています。
 山田風太郎以外の小説類は判型ごとに別置きしていたのですが、今回何人か判型にかかわらず一箇所に固めました。きっかけは西村寿行のリスト作成で、前に述べたように既に読んでいる本の単行本版を拾い始め、昨年だけでも80冊近く増えてしまったので、それを固めるついでにまとめ置き用の棚を作りました。置いているのは、橋本治、夢枕獏、開高健、北方謙三、西尾維新といった面々。このうち風太郎、寿行、獏、開高以外の読破率は五割を切っています。

○2018年総括

年初の目標:

 ①  生活費270万(年金等220万、生計費50万) 家屋設備費80万 計350万円  ○
 ② 本の引っ越し  〇
 ③ ラノベシリーズもの欠本の補充  △
 ④ 書庫 建設資金回収計画  ×
 ⑤ 古本購入旅行  △
 ⑥ 一か月食費現金1000円内  ×

① 生活費270万(年金等220万、生計費50万) 家屋設備費80万 計350万円 〇
 18年の支出総額は2,835,392円。生活費としては若干オーバーだが、備品系をいくつか購入しており、300万円以内に収まったので良しとします。
 資産税、県市民税、健康保険、介護保険、生命保険料などの公的支出が90万円。本代が大幅アップの43万円。古本市ブックオフ回りで、交通費や書籍託送料が春夏冬の18切符、地下鉄一日乗車券など8万円増。
 公的支出は、65歳到達で、介護保険が新たに発生、年金保険料が消失、書庫の建設で資産税が5万円強増額で差し引き若干の減。
 公的支出を除けば、本代を含めて月平均15万円の支出になり、一人暮らしの生活としてはかなり贅沢だと思う。

② 本の引っ越し、整理 〇
 書庫の整理は前述のとおり。なろう系が怒涛の勢いで増えていて、昨年だけで1027冊、合計で2,000冊を大幅越えしました。今年中の3,000冊越えも視野に第一書庫に移動、増加分を含めて3分の2くらいの容量となるので、残り3分の1を山田風太郎の忍法帖、北方謙三、陳舜臣の中国物を中心とした時代・歴史小説の棚にしています。基本的に作家単位で固めているので、これらの作家についてはミステリも第一書庫に移動しました。多岐川恭、東郷隆、島田一男、高木彬光などですね。島田一男や高木彬光の本がミステリより時代小説の方が多いところがうちの書庫の歪さを表していると思います。たださすがに都築道夫はミステリ系の方がはるかに多いため、なめくじ長屋他のみ第一書庫に分離収納しています。
 ノベ系と架空戦記とか悩みどころはいろいろあるのですが、とりあえずは恣意的に。悩むことこそ楽しみであります。

③ ラノベシリーズもの欠本の補充 △
 欠本はむしろ増えました。ブックオフ主体で買い集めると新しいシリーズがどんどん増えます。読んで面白かった本は勢いで欠本部分を半額、定価で買い揃え、読み切りますが、読んでないものは108円になるまでは我慢するので欠本数がどんどん増えていきます。

④ 書庫建設資金回収計画 ×
 株の売買ですが、これはひどいめにあいました。
 ひとつに書庫建築で株を売って資金調達をしたことで、売買資金が窮屈になったこと。これまで権利確定の3ヶ月くらい前に購入してじわじわ値上がり待ちをしていたのに、資金が足りなくて欲しい優待の株を権利直前のかなり上がってしまった段階で買わざるをえない、しかも買った値段より高くはなかなかならなくて売るに売れないという、自転車操業の弊害をモロかぶりしています。
 さらにここに12月の大暴落が重なりました。できあがった巨大含み損を今年はなんとか半分以下にすることが目標となります。

⑤ 古本購入旅行 △
 ホテル系の優待券が増えたので、18切符の併用で2泊3日の古本購入旅行を考えていましたが、断念しました。一番大きな理由は、遠出しても買える量が体力的に限られていること、京阪神を回っただけで3,000冊近く購入できたこと。かわりに京阪神の古本市にはほぼ通いました。京都の古本市に4回行ったのは昨年が初めてでした。今年は泊で名古屋か広島・岡山に足を伸ばしてみるのも一興かと思っています。

⑥ 一か月食費現金1000円内 ×
 株主優待券でひと月過ごそうという目標は、家に篭ることが多すぎて外食が伸びなかったことで断念しました。失敗を踏まえて今年も再挑戦します。

○2019年の目標:

 ①  生活費270万(年金等220万、生計費50万) 家屋設備費80万 計350万円
 ② 3,000冊購入
 ③ なろう本累計3,000冊
 ④ 年間700冊読破
 ⑤ 書庫 建設資金回収計画
 ⑥ 古本購入旅行
 ⑦ 一か月食費現金1000円内

① は昨年通り。繰越を含め家屋設備費が150万ほど確保できるので、年末か来年初頭に風呂の新調を考えています。

② は前年の結果を鑑みて十分達成可能と思われます。むしろはずみがついた感があり、今年1月の購入は、5万円311冊の規模になりました。ダブリ本が22冊。昨年もですが全集のまとめ買い的買い方が目立ち始め、今年だけでも『DVDで見る世界の名画①~⑭』『名作挿絵全集①~⑩』などを買っています。
 『名作挿絵全集』(平凡社)についてはかなり後悔しています。さんちか古本市、大阪古書会館、ツイン21古本市と古本市が3つ重なる日があって、順番に梯子したわけですが、古書会館でこの全集を見つけ、1冊1,000円の10冊組を迷いに迷って一括購入。その30分後、ツイン21で1冊500円で並んでいるのを発見し愕然としました。別の日とかならまだよかったんですけどねえ。回る順番ひとつ違っただけで5,000円の差が出てしまいました。くやしいので500円の方も全部買っちまおうかとまで思ってしまいました。
 逆の値付けのものもありました。ツイン21には『DVDで見る世界の名画』もありました。これは1巻につき洋画10点が収録されたDVD全集で、ツイン21では2,500円の値札がついていましたが、ぼくが拾ったのはブックオフの正月半額セール。一巻当たり250円の計3,500円。
 どちらの全集もデジタル・リマスターなどの技術が普遍化する前のものなので、今ならたぶんもっときれいなものになるんだろう。だから安く手に入るというわけだが。
 3,000冊の購入には一つ条件を加えます。
 昨年の購入本でも200冊を越えるダブリ本が発生した。2冊持っていると思って第3巻を買って帰ったら家にあるのが1、3巻だったり、持ってないと記憶していた巻が実は既に買って埋めていたことを忘れていたり。今年は、そうしたダブリ本を除いての3,000冊ということで。

一月に買った主な本。
 なろう本102冊。
 『手塚治虫漫画40年』、『火の鳥⑭』
 米沢嘉博『戦後怪奇漫画史』
 ジョン・ターニー『フランケンシュタインの足跡』
 小畠郁生『白亜紀の自然史』
 犬飼哲夫『わが動物記』
 F・レイバー『宗教と科学の闘争史上下』
 ギリスピー『科学思想の歴史』
 ヘンリックス『性の社会学』
 J・L・フランドン『性の歴史』
 天竺奇譚『いちばんわかりやすいインド神話』
 ハンス・J・シュテーリヒ『世界の思想史上下』
 N・コンラッド『東洋と西洋 上下』
 『魔法科高校の劣等生⑯~㉗』
 『怪傑ハリマオ①~④』(DVD)など

③ のなろう本累計3,000冊は、昨年購入冊数からみてもたぶんらくらく達成予定。

④ の年間700冊読破は、一日平均2冊ということだが、たぶん行けると思う。
 なにぶんなろう本は1日4冊読む日がざらだから。1月だけで100冊くらい片づけている。

⑤ ⑥⑦は昨年通り。

そんなところで今年もよろしくお願いします。


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