新・気分はリングサイド (第5回)
青井 美香
金曜日の午後6時開始って、ふつうの勤め人だったら絶対きびしい時間だと思う。わたしはべつにふつうの勤め人じゃないけれど、やっぱりきびしくて(^^;)、見事に12月5日の金曜日、全日本プロレスの年内最終戦は遅刻した。
なにせ、朝から冷たい雨模様。九段下から武道館までに立つその筋のお人たちからも「当日券より安いよ」の声ばかり。これはあんまり入ってないですなぁという予感がひしひしとします。
そんなわけで、ちょっと寂しい武道館入り口付近の写真です。冷たい雨が降ったりやんだりして、よけいに寂寥感が漂います。
第1試合
渕 正信&×Hi69 VS ○奥村茂雄&ミツ・ヒライ・ジュニア
遅れてきたわたしは、当然、この第1試合は見逃す(^^;)。ミツ・ヒライ・ジュニアはお父さんのガウン、きょうも着ていたのかしらん。
第2試合
○土方隆司&河野真幸 VS 保坂秀樹&×石狩太一
武道館の通路を歩いているとき、この試合の結果アナウンスを聞く。
第3試合
小島 聡&○カズ・ハヤシ VS 嵐&×えべ藤さん
この試合から観たのですが、えべっさんと小島のからみを見るだけで、笑えました。でも、笑えなかったのは、観客動員数。ふと、後ろを振り返るとそこは、ブルーのシートの色が痛々しい、空席ワールド。「見なかったことにしよう」と心に誓って、リングに集中。
第4試合
○ ザ・マスク・オブ・タイガー&ミスター日本カミカゼVS ラ・パルカ・オリジナル&×パルカ・ゲレーラ
ううむ、タイガー、身体しぼりきれず。自分で思い描いていた動きと実際の動きとが乖離している。空中姿勢のバランス悪し。この試合からようやく、会社勤めの相方、登場。「金曜日のこの時間帯はきびしいなぁ。それにしてもこの入りは……来年はもうないかも」
第5試合 全日本プロレスvsRO&D(30分1本勝負)
荒谷望誉&本間朋晃&×宮本和志 VS ギガンテス&ブキャナン○&ジャスティン・クレディブル
本間がラダーを持って入場してきたので、なにかやるかと期待したけど、いまひとつ。わたしは、全日本プロレスのグッズアンケートを先着三〇〇名にくれるという景品のボールペン欲しさに試合途中で席をたったので、この試合自体あんまり観なかったのだけど……でもでも、その翌日に、元気に試合していたギガンテスは急性心不全で成田の病院でお亡くなりになってしまったのだった。なんてこと。今年は現役レスラーの訃報が多すぎると思っていたのに、言葉もありません。新春の全日本プロレス、1月2日の後楽園ホールでテンカウントのゴングが鳴らされるそうです。享年36歳。ご冥福をお祈りします。
第6試合 アジアタッグ王座挑戦者決定戦
○グレート・コスケ&獅龍 VS テングカイザー&×葛西 純
まぁ、こんなものかしらん。コスケも獅龍も余裕ありあり。力の差が出た感じ。
第7試合 チームW−1vsRO&D
武藤敬司&○アブドーラ・ザ・ブッチャー&サム・グレコ(セコンド:ボブ・サップ)VS ×TAKAみちのく&ディーロウ・ブラウン&ジャマール
セコンドがとっても目立った(というか、セコンドを目立たせた)試合。チームW−1って、禿頭コンビっていうか、セコンドくわえて禿頭カルテットというか、まぶしい組み合わせ。最後、サップを挑発したTAKAは、チョークスラムをくらって見事にのびてたのに、試合後、テント小屋でサインしてました。さすが、プロです。
第8試合
○川田利明&ケンドー・カシン VS 橋本真也&×坂田 亘
入場してくるときから、右足をひきずっていた川田。なんか、足、悪そう。だもんで、カシンがサポート役に徹します。こういうときの、カシンのプロレスセンスって、すごくいい。リングサイドでセコンドしている荒谷あたりは、よく見ておくように、とは相方の弁。坂田は、小池栄子の恋人だっけ? なかなかがんばったけど、正直、川田、カシンの牙城を崩せるほどではありませんでした。