岡本家記録とは別の話(てっちゃん篇)

岡本家記録(Web版)(読書日記)もご参照ください。5月は『筒井康隆自選傑作集(新潮版)』、『家に棲むもの』、『不在の鳥は霧の彼方へ飛ぶ』、『北野勇作どうぶつ図鑑』などを収録。

 ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。

てっちゃん系雑誌

  大阪の旭屋書店はてっちゃん(鉄道マニアな人たちに対する差別的表現)系書籍が結構揃っていて、書店のベストセラー上位にそんな専門的書籍が顔を出すこともよくあります。THATTAな人たちは、それを見て笑うのですが、しかしあなた、鉄道系専門誌は季刊まで含めると8誌だかあって、ほとんどがカラーグラビアを多数含み、コストからいってもSFなんて目じゃありません。ジャンルもリアル鉄道から模型(本体系/ジオラマ系)まで幅広くあります。といっても、乗り物系雑誌で一番多いのは自動車系です。40誌以上あり、こっちはリアル系からファッション系まである(他では、さらにマイナーな船とか航空機もありますね)。

 ただ、マニアなのは同じなのに、なぜか車のマニアは普通人の一種とみなされています。車はどんなに高くても、自分が買うことができる、鉄道は保有できないからマニア (になる以外の道がない)、という人もいます。鉄道模型はコレクションなので、一概にそうとは言えないでしょうが、確かに日本では年間1000万台も車が生産されていて、自動車が生活の一部と化しているため、市販車に関わったくらいではマニアにはなりえないのかも。たとえば、車のスペックなんて、さまざまな商用HPで普通に見られるわけです。でも、JR東日本E231系800番台の開発コンセプトとか主要諸元とか台車の基本構造が軽量ボルスタレス構造なんたら、なんて情報は、該雑誌に から得るほかありません。グラビアページは、暮色に霞む新幹線の雄姿ですね(鉄道ファン5月号)。もちろん素人写真ではなくて、鉄道専門プロ写真家のもの。まあ、模型系とリアル系は違うと思いますが、基本的なスペックがリアルにある以上、こちらを読まねば模型も作れぬかも。

 雑誌の統計データを見ると、いろんな趣味の傾向が伺えます。

 たとえば、一般オピニオン雑誌、「文藝春秋」(68万部)、「中央公論」(9万部)、「諸君!」(8.5万部)というのは読者層が50代後半。 この類の政治論議は50代の趣味なのでしょう。週刊誌である「週刊新潮」(72万部)も同じ傾向、「文春」(85万部)、「ポスト」(89万部)はちょっと下がって30後半から40代、小説誌でも 「小説新潮」(9万部)は40代後半以上、「小説すばる」(3万部)は30代が中心です。文春/新潮的文化は、もはや50代後半を越えて、老朽化しつつある。これが趣味の雑誌となると傾向はもっと鮮明に現れてきて、 「無線と実験」(6万部)はもう古い趣味なので40代、「天文ガイド」(12万部)の天文ファンも流行らず30代以上の趣味、「フイッシング」や「山と渓谷」(23万部)などは30代前半、パソコン関係(「週刊アスキー」30万部など)はどれもこれもがなぜか30代後半ですね。雑誌の中身で見る限り、鉄道系雑誌も30代後半以上と思われます。

  うーん、そう思って見直すと、30-40代ファンが(たぶん)多数のSF専門誌って、いったい何が専門なのかよく分かりません。 折紙はあったけど、3面図もスペック表(に相当するもの…って昔はあったけど)もない。ファッションにするにはちょっと恥ずかしい。「アニメージュ」の10代後半読者を狙うには絵が足りない。むしろ、マニアック度が足りないような気がします。
 

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雑誌の統計資料

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日本自動車工業会

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鉄道模型系ショッピングサイト(リンクを参照)

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