岡本家記録とは別の話(BookReview篇)

 

 岡本家記録(Web版)(読書日記)もご参照ください。

 ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。扉開けネコシリーズは、今回も撮影に成功せずお休み。

Book Review編

 ふーむ。今年の夏ごろから、bk1とかAmazonでは、それぞれの購入サイトに直接リンクが張れるようになりました。いや、まあ今まででも勝手にリンクすることはできましたが、そこで誰かが本を購入すると、リンク元のHP所有者にインセンティブが入る(別の言い方をすると、リベート、キャッシュバックですね)制度ができたというわけです。とはいえ、岡本家のような零細サイトでは、それが実入りに結びつくことは、ほとんどありません。アクセス数は知れていますし、読者が偏っているという(由々しき)問題もあります。つまり、その本を買わなくてもいい人(寄贈される人)や、既に買ってしまっている人や、人にキャッシュバックさせるのはイヤ、という人が多いわけです、やっぱり。

 なぜリンクをするのか。喜多哲士の日記を読むと、「これをやってしまうと私は書評を本のセールスのためにやることになってしまう」という記述がありましたが、ちょっとこの言い方には問題がありますね。「あんたもbk1で書評してるやないの」とつっこみたくなります。それはともかく、ある程度の読者が付いているレビュー欄で誉められれば、買う人は出てくるかもしれません。一番乗りで紹介すると、その効果もある(たとえば、大森ページでの『オルガスマシン』紹介などが好例)。

 業界人である大森ページは例外として、少なくとも、レビューしたり取り上げたからには、読者に購読のための情報を流すくらいのサービスは必要です。世の中、毎日本屋を覗ける人は、相対的に少ないのです。入手を促す手段提供は意味があります。いちいち書店HPを開いて検索をかけるより、少なくとも2クリック早くたどり着けます。本屋や出版社の売上には興味はありませんが、HPの読み手向けにサービスがあるのは悪くない。ヒマではないので、箸にも棒にも、という本を取り上げたりできませんしね。それだけに、未読の人には読んでもらいたいわけです。

 まあ、とはいえ、このサービスで儲けている人は少ないでしょう。

 また、リンクは取り次ぎ系データベースと直結されたサービスでもあるので、将来的にこのようなリンク+書評が蓄積されていったときに価値を発揮するかもしれません。書店で見かけない本の入手性を高められます(在庫がある限りですが)。特定の書店専用のレビューではない分、客観的でもあります。そのためには、刹那的ではないように、検索性を高める努力も必要です。

 思うのですが、やはりブックレビューというものは、他人に本の価値(または、既存の世評とは異なった面白さ)を知らしめて、その本を読ませる(買わせる)ことを目的としているものです。たとえばキャッチフレーズだけでもかまいませんが、それを裏付けるバックグラウンドが必要でしょう。読者に安心感を持たせるビッグネームの推薦文がそれに相当します。大半の無名レビュアーの場合は、評文の中でそれを醸造しなければなりません。表示装置の関係で、長文が好まれないネット書評では結構難しいですね。結局、自分と他者(読み手)とにそのような信頼関係=コミュニケーションを築く駆け引きが、レビュー最大の面白さといえるかも知れません。

喜多哲士「ぼやき日記」

大森望『オルガスマシン』紹介がある日記
(最近ではHPで見かけるbk1、Amazonへのリンクはたいてい上記のリベート契約を結んだものです。こいつにはリベートはわたさんぞ、という人はクリックしないように。といっても、別に本の定価が上がるわけではないですが)



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