1900年1月
マンシー・マガジン
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「ヴァンダービルツとヴァンダービルツの富」「鉄路と雪の闘い」「模範病院」、The Isle of Unrest by Henry Seton Merriman、今月のパブリック・アイのセクションではではバーデン・パウエルとウィンストン・チャーチルがいますな。「大店舗の裏側」「市場の拡大」The Treasure Cask of Solymon the Magnificent by samuel Freedman、掌編小説コーナー、「企業合同にまつわる疑問」、ソフィアの続き、演劇セクション、The General by Anna Leach、「ウィリアム・トムソン神話」「イプセンのパフォーマンス」
ストランド・マガジン
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アンスティーのThe Brass Bottleではじまる。その後は、「英国水兵の射撃訓練場」って記事があって、F.M.ホワイトのThe Fire Bugs。続いて「砕氷船で極へ」っー記事、更にドイルのジェラール物、「大佐の罪」って訳題は古すぎか。創元文庫だと「准将が狐を殺した顛末」ですな。「動物の行動」「音楽の散文」日常会話やら、動物の鳴き声を楽譜におこしております。ジェイコブス続いてます。「「パンチ」のテーブルでのデュ・モーリア」The Royal Reliquorium by Herbert Compton。「奇妙な電飾」ってのは、たんに光源を振り回して、中空に円を描く写真を撮って見せただけみたいだけど、なかなか面白げには見える。アレン続いています。「大陸軍の崖での騎乗」、The Unwritten Play of Silas Liversedge by J. Harwood Panting。「熊の学校」ということで曲芸を習う熊の記事がでておる。
いや1900年問題はなかった見たいですな。誰も何も騒いでいる様子はないね。
2000年1月頃
文芸春秋 1 ダニエル・キイス もうひとりの私 [宇多田ヒカルとの対談] 日本古書通信 1 横田順彌 西暦二千百年、本の行く末 SF小説 本の雑誌 1 紀田順一郎 1999年度私のベスト3 本の雑誌 1 鏡明 連続的SF話186 百年の成果 本の雑誌 1 鏡明 90年代最後はG・イーガンがトップだ! 1999年度SFベスト10 本の雑誌 2 鏡明 連続的SF話187 マルチ・メディアのヒーロー 太陽 1 荒俣宏 ザラ紙の楽園アメリカ大衆マガジン再発見12 女性もまたセクシー雑誌に魅かれた 本の雑誌 1 高橋良平 日本SF戦後出版史 室町書房「世界空想科学小説全集」の巻その1 ダ・ヴィンチ 1 佐藤亜紀 99年の文壇を切る [福田和也との対談] オール読物 1 佐藤亜紀 偏愛読書館 実録の想像を絶する可笑しみ−『モンタイユー』 本の雑誌 1 山岸真 SF新世紀 養毛剤からはじまるとんでもない物語『BH85』がお薦め 本の雑誌 2 山岸真 SF新世紀 創刊四十周年!「SFマガジン」の超特大号を紹介 文芸春秋 1 山田風太郎 江戸川乱歩 私たちが出会った20世紀の巨人 現代 2 小田嶋隆 暗黒の21世紀をバラ色に変える法 土屋賢二・町山広美との鼎談 文芸春秋 2 瀬名秀明 鉄腕アトムをつくれ! 現代 2 清水義範 「小学校選択制」でほんとうにいいのか 「遠く学校から離れて」26 オール読物 1 清水義範 新しい地平 太陽 1 川上弘美 キノコ狩 センセイの鞄7 本の雑誌 1 大森望 新刊めったくたガイド 奇想天外なロジックでぶっちぎるイーガン『順列都市』にまいった! 本の雑誌 2 大森望 新刊めったくたガイド 九○年代SFの最高峰ハイペリオン四部作が完結だあっ! 翻訳の世界 1 巽孝之 アメリカ文学の思想16 コスモポリタニズム(1) オール読物 1 筒井康隆 はじめての翻訳 おしまいのページで 本の雑誌 2 日下三蔵 『のろわれた宇宙船』ふたたび もう一度、あの本を 本の雑誌 1 白石朗 1999年度私のベスト3 本の雑誌 1 風間賢二 1999年度私のベスト3 本の雑誌 1 北原尚彦 神田番外地 今なお人気衰えず金子国義装画の富士見ロマン文庫 本の雑誌 2 北原尚彦 神田番外地 やっぱり場所塞ぎ!?天と地ほど値段が違う奇妙な存在 中央公論 1 夢枕獏 シナン7 中央公論 2 夢枕獏 シナン8 オール読物 1 夢枕獏 髑髏譚 陰陽師 「現代」でバラ色の未来うんぬんの鼎談をやっとりますな。ううむ、昔はこーゆーのにはSF作家が出てきたものであるがのお。いや来年の総合誌の一月号ではぜひ、漫画カルテット「21世紀を語る」という対談を読みたいものである。
0011
いや先日はデパートの古書展で『酔いどれ草の仲買人』が500円で売られているのに遭遇。「『酔いどれ草の仲買人』仲買人」の血がちょっと騒いだけれど、レジに並んだ人の列を見てゲンナリして、買って帰るのをあきらめたのであった。しかし、カゴにサンリオ文庫版バトルフィールド・アースをどっさり入れている人とかいたよ。ううむ、SFって売れとるがな。って、君、こんなとこでサンリオ文庫に金を注ぎ込んでいる場合ではないぞ、イーガンを買いたまへ。
とか言いつつ、町を歩いていてペーパーバックの山を見かけてハーネスとかエリスンとか買っているようではねえ。しかも、薄いから、暮れと正月の間持ち歩いていたら読めるかもと、ジェイムズ・ブリッシュのThe Black Easterを読んでみることにするあたり、一番間違っているのは俺?いや、世紀末ものだからねえ、読むならやっぱり今でしょう。
で、読み終えることが出来たので簡単に紹介。話はこうである。キリスト教系な白魔術者集団はオルタナティヴなテクノロジーとして魔術を認識していて(というか学者集団として描かれているのでそう見える)黒魔術の動向に注意している。で、なんか動きがあるぞ、ということで、その黒魔術師のとこへ手出しはしないんでオブザーバーを置かしてっ、と一人送り込む訳ですな。と、そこでは兵器業者のおっさんが、二人ばかり呪殺を依頼して、いやあ黒魔術ってほんまに使えるんや、ということで密かに暖めていた大層な計画を依頼するのであった。
あまりに無茶なプロジェクトやから、約束上、邪魔はせーへんし、失敗した時の為に相談させてーな。と黒魔術のおっさんにことわって、白魔術な人達が集まって相談する場面がこの後、あるんですけど、集まって来た面々にバウチャー、ボンフィリオリ、ヴァンス、アンソン、アセリングとどっかで聞いたような人が混ざっているんで、このあたりで内輪ネタが炸裂しているものと思われます。
で、計画は実行され、ミもフタもない結末が訪れるのであった。
しかし、凄い結末ですな。キリスト教徒な皆様はあまりの恐ろしさに小便たれたんではないでしょうか。
トランジスター・ラジオをもって閉じこもるあたりにも古さは出ているけど、悪魔との契約で夜明けまでとかいっているあたり、地球規模な話なので、その夜明けっていつのことなん?というか夜じゃない場所もあるけど。そのあたりがオチかなあとか思ったりしたぞ。いや、中世のヨーロッパ・ローカルなカルチャーを今にもってくるのはやはり力技ですな。本としてのヴォリュームが今一つで出しにくいかもしれないけれど、面白いんで、訳されてもええと思うけどなあ。
念のためThe encyclopedia of science fictionのブリッシュの項をチェック。なぬ。続きがあるんかっ。アフター・サッチ・ナレッジ三部作とかゆーとるが一つ一つは独立してると聞いていたが、そうか三部の続編の四部があったか。やられたっ。
ということで、いよいよ世紀末な、今年の暮れはThe day after judgementを読むしか。で、誰か本を貸してくれる人、募集中。というか、とっとと翻訳して出してくれる出版社があればええんやけどなあ。
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