岡本家記録(Web版)もご参照ください。
ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。
バンガロールから世界を眺めて
やあやあ、GRIC(IPASSはポイントがダウン)経由で送っております。旅行特集なのでちょうどいいですね。バンガロールはインドの軽井沢と呼ばれる高原(標高900メートル)にあって、まあムンバイ(ボンベイ)の凶悪な蒸し暑さに比べれば、ぜんぜん涼しい(といっても昼間は30℃ですが)。日本からは、乗り継ぎ待ちを除けば、約10時間で到着できます。
世界中に散らばる出稼ぎ、というか国外で働く人間がもっとも多いのが中国人(2000万人)とインド人(700万人)です。出稼ぎといっても、この人たちの多くは外国に根をおろして活動している場合が多く、たとえば、中華料理屋なんて世界中あらゆるところに必ずあります。日本では、ターバンを巻いた商人をよく見かけますね(あのターバンはシーク教徒の徴)。ハイテクの世界でも同様。アメリカの学会誌などを見て、中国系かインド系の名前がないものはほとんどありません。アメリカ議会などで、ハイテク技術の流出/スパイと騒ぐ向きもありますが、これは本末転倒、彼らの技術なくしてアメリカのハイテクは成り立たないからです。さて、ハードが中心の中国系と違って、インドの場合はソフト屋さんが多い。昔は、単なるコーディング屋さんだったのが、今では自前のソフト産業を立ち上げようとしている。――ということで、ここバンガロールがインドソフトのシリコンバレーなんですね。魑魅魍魎、各国のメーカが人材確保のために、会社を立ち上げています(ヒトのことはいえん)。
とはいえ、この街並みは基本的にインドです。オートリキシャが走り、30年間モデルチェンジなしのアンバサダーが排気ガスを撒き散らす、喧騒と熱狂のインドであります。まーそれを言うならば、シリコンバレーなどは、安普請の低層オフィスビルがあるだけの、ごみごみした町なので、インド風の猥雑さのほうが面白いかもしれません。もともと別荘地なので、個人の別荘(インドのの場合、金持ちといえば大富豪)をそのまま会社にしているところもあります。ちなみに、ホテルであっても生水を飲むと病気になります。建物の階段は1段づつ幅も高さも違うので、日本人は転びます。やれやれ。
バンガロールから紹介するのもナンですが、徳島の北島町立図書館から案内がきて(上)、10月17日(14時開場)に柴野拓美さんの講演が行われます。柴野さんといえば、「宇宙塵」という日本SF黎明期とほぼイコールといえるファンジン編集者、翻訳家として著名です。徳島は「海野十三の会」(“日本SFの父”ですね。ただし、日本の現在のSFに対して、それほど大きな影響力があったとはいえません。この会ではその歴史的な意義を再評価しています)の活動でも有名なので、その関係かも。まー陸続きとはいえ、京都から徳島は遠いので、ここで紹介するにとどめますが。なお連絡先は、電話088-698-1100 徳島県板野郡北島町新喜来字南古田91 北島町立図書館・創世ホール(3F)。