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岡本家記録とは別の話(12月から1月)

 岡本家記録(Web版)もご参照ください。

 ということで、ここでは上記に書かれていない記録を書くことになります。本編は読書日記なので、それ以外の雑記関係をこちらにまわしてみることにしました。

ノストラダムス景気
 先日のジャングル・テレビを見ていると、山本弘(SF作家)と小谷真理(SF評論家)が登場。内容は、例によって、1999年7月のノストラダムス予言を面白可笑しく特集したもの。とはいえ、最近この手の番組であっても、SF関係者を笑いものにするということはなく、二人の意見も極めてまともに取りあげられている。スーパーナチュラル特集等では、SF者は客観的な(まじめな)意見をあてにされているようでもある。あえて、感じるとしたら、まあ二人とも歳喰ったな(推定年齢は山本、小谷とも、おおよそ40歳)、という形而下的印象くらいか。
電子ブックと電子出版
 
先々月にAcrobatの非互換性の話を書いたが、現実の電子出版は、PDFによる形態のほかに、いわゆる電子ブック形式の配信が検討の主体となっている。簡単にいうと、SONY等が出しているCDブックと同じように、専用のビュアを必要とする形式である。違いは、本屋で売らずにネットで売る点。なぜ、専用かというと、違法コピーや改竄を防ぐために他ならない。結局のところ、PDFであっても、完全に改竄を防ぐことはできないし、コピーに至っては全くの自由である。そうである以上、一般の出版社は乗れないことになる。暗号キーを付けるので、特定の(購入者の)専用ビュア以外では再生できない。まー、ただこの専用ビュアというのは、アメリカで出ているもので、ほとんど1キロ前後の重量がある。やはり本という形式と同じには扱えない。画面の精細度は、文庫並にあるのですがね。見かけじゃなく中身だ、という意見があり、まったくその通り。この場合の中身とは、もちろん配信する中身の意味なのであって、小説とかニュースとかの単なる分野を言っているのではないのである。本のシミュレーションが電子ブックだとしても、そんなものは普及しないのだが、まだそのような認識には至っていないようだ。

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www.barnesandnoble.comより

 とはいえ、出版社ではない個人が、小説やマンガを配信したいと思った場合、同じ手段を考える必要はない。PDFでもいい。しかし、コンピュータの画面は本ではない。本でないのに、本のように情報を構成して配信するというのは不自然だ。PDFは印刷したのと同じイメージのものなので、印刷しないと大変見にくい。少なくとも、段組を変え、液晶やTV画面で見ることを前提に作るべきだろう。分量的に、新聞連載より、さらに短い単位が必要。考えようによっては、全く新しい形式が生まれてくるはず。既存の本を電子化しても、結局“データ”としての価値しか生まない。好調に売れたらしい新潮文庫のCDROMは、所有欲は満たせても、あれを読んでいる人がどれだけいるのだろう。書き手も、本を書くつもりで作ってはいけない。電子出版というのは、本ではないのである(くどいね)。
 と、いいながら、このページは、あんまりそのへんの配慮がありませんね。そのあたり、自動的に改善できるツールも欲しいものです。デザイナーの方、何か意見はありませんか?

hanshin.jpg (4635 バイト) 今月のソフト
 
日本固有のシミュレーションとして、鉄道系ソフトには奥深い(根深い)ものがある。最近では、仮設された巨大なNゲージ線路にカメラを持ち込んだソフトまで制作されているらしい。本物派、模型派どちらもターゲットとしている。考えてみれば、日本には鉄道模型自体を広げるスペース(と購入資金)もないわけで、これも出るべくして出たといえる。フライト・シミュレータは、明らかに素人には自由に操縦できないから、世界的人気も当然。しかし、世界で一番列車の種類が豊富という、日本特有の事情もあって、「電車でGO!」以来の鉄道願望充足ソフトも好調な分野なのである。線路が固定のため、実写映像が使えるのも人気の一つ。ポニーの左記シリーズ(写真は阪神電車)はその老舗。
 とはいえ、合格判定が厳密なせいか、未だに息子はクリアできません。奥が深いです。


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