みだれめも・出納記録

18年5月・春

水鏡子


 ご無沙汰です。
 3月に65歳の誕生日を迎え、年金満額支給となったことから、再退職となりました。
 4月1日から再び心機一転の新生活を開始して、ザッタもきちんと連載をアップする心づもりでおりましたが、3月後半から開始したアリスソフトの『ランス10』が終わりません。時間を食らいつくして、いろんなことがなんもかんもできていません。
 第2ループに突入するには、クリアエンドを15ほど見ないといけないらしく、やっと11個回収したところ。なかなかよくできたゲームですが、大変です。
 今後の新生活の生涯設計と今年の目標については後で述べるとして、まず前年の総括です。

 書庫と「なろう」で一年が暮れました。優雅至福の一年でした。
 本の整理は晩秋くらいで滞りがちになりましたが、寒波襲来に伴い書庫に閉じこもる日々が増えました。というのもうちの母屋は築60年の古民家で、ガラス戸と障子で分かたれた部屋は、エアコンをつけても熱を吸い取る非防寒使用。屋内でジャンパー装備が選択肢に入ってくる。断熱性の高い書庫で、通路部分に茣蓙を引き、タオルケットを敷いた上に寝転んで、たらたら一日2冊3冊ペースでなろうやらのべを読みふけるだらけた生活が常態化しました。
 17年初頭に掲げていた目標と結果は次のようになります。

〇2017年総括

年初の目標:
 @  総支出310万円(定常費260万円、臨時経費50万円)以内  △
 A  本の引越し  ◎
 B  ラノベシリーズもの欠本の補充  △
 C  書庫 建設資金回収計画  ◎

 17年は文筆系の収入が5万円くらいしかなかったのと、医療費が10万円を割り込んだことから、手間と還付金を見比べて早々に確定申告を放棄しました。
 放棄した段階で家計簿の作成をやめてしまったので、@については明細が判然としません。
 ただ10万円規模の予定外の支出がいくつも発生したので、あきらかに若干額の予算オーバーが発生したと推測できます。  

具体的には

  1. パソコンのクラッシュによるデータの吸出しと新規購入。メールのつながらない状態で「本の雑誌」のインタビュー原稿の校正時期とかぶってバタバタしました。
  2. 書庫見学会の参加者から母屋のトイレの汚さに非難が集中したため、ダスキンに依頼したトイレ、風呂、キッチン、クーラーの大掃除。
  3. 台風による裏庭の木の倒壊とそれに伴うフェンスの破壊。2トンクラスの倒木が通学路を封鎖してしまったので至急の回復を行う必要がありガーデニング業者に緊急依頼。

 この3件だけで40万円の出費が発生。ほかにも引越し代や本のカビ取りキットの購入、書庫内の備品購入などがありますが、こちらは別枠の書庫建設費用にふくめるものとします。

 A の本の引越しは順調に推移しました。業者の見積もりの甘さもあって想定以上に安く仕上がりました。

 B のラノベシリーズもの欠本の補充はあまり進んでいません。書庫の本の整理に時間をとられて、欠本のリスト作成などがきちんとできていません。書庫スペースの余白は購入心に余裕が出来て、歯止めがますますなくなっています。
 A氏I氏のお二方から合わせて5,000冊の贈与頂いたこともあり、合計7,189冊356,155円の支出となりました。支出費の増大にはブックオフが単行本最低額を200円にしていることが地味に効いてきています。なろう系が昨年1年で500冊ほど増えているので、これが108円→200円となるだけで総額5万円近い増額になるわけです。

 C 書庫建設資金回収計画は大正解となりました。建設費の支払時期と大幅な株高時期が重なって、含み益の出ている株を売り払い、過去7年間の売買益のトータルがほぼ書庫の代金とほぼトントンになりました。売買時に徴収された税金があるので、その分まだマイナスですが、かなりの成果となりました。
 儲かっている株を売ると、負けている株だけ残るわけで、含み損がそれなりに肥大してます。売り払った優待系の株はその後も上がり続けて、買い戻しができなくなって困っています。株価300円を割り込んで巨大な負債になっていたブロッコリーが一時1,000円を超えるまでに上昇し、一定の売買益を確保して、売り抜けることができたのが大きいです。その後、800円台で買い戻したところ、また400円に落ちてしまって少し泣いたりしています。
 株主優待に関してだと、テイツー(古本市場)が年1万円の金券の贈呈を発表しました。ブックオフその他が廉価本108円であるのに対し古本市場は87円の設定金額なので、割引等を含めるとブックオフ15,000円相当の金券になります。これで古本関係の株主優待は、まんだらけ50,000円、ブックオフ7,500円、古本市場10,000円の67,500円となりました。

 昨年の話はこんなところでしょうか。

 ああ、もうひとつ、眼の話がありました。
 本を読むのに、眼鏡をはずすようになってずいぶんとなるが、最近はパソコン画面も字を読むのがつらくなってきました。数年前から白内障の初期状態になっていて、症状が悪化してついに手術が必要になったかとびくびくしながら眼科に行ったのが、社会保険の切れる直前の今年の3月。
 視力を測ると、きっかいな結果が出た。
 遠点は一年前に測ったものと変わらない。ところが近点は眼鏡をかけた状態がとんでもなく悪くなって、裸眼よりも見えにくくなっていた。
 なんじゃこれはというのが医者の最初の言葉。
 白内障は進行していないとのこと。進行していれば近点も遠点も同じように見えづらくなるのだという。
 いろいろ検討した結果、遠近両用眼鏡のねじがゆるんでずれた状態で、遠点焦点部分でパソコンを見続けたということらしい。少しくらいの時間であれば、それほどの問題もなかったのだろうけど、毎月百時間以上焦点固定でなろうを読み続けた結果がこんなかたちで現れたらしい。
 ちょっと笑えるのだけれど、果たして矯正できるのでしょうか。

〇生涯設計の再構築

 還暦時点での計画は、書庫関係を別枠に年間総支出300万円以内、毎年50万円を食いつぶし、100歳までの40年で、2000万、これに老化に伴う介護医療費等リスク対応に充てる1000万、計3000万円で生計を支える予定でした。
 とにかく安定した生計を維持しつつ資産をすべて使いきる。これが大前提で、両親が他界し、嫁さん子供がいないからこそできること。シンプルイズベスト、シングルイズベストであります。
 重要なのは年間支出額の上限設定。ここさえ守れば不安はありません。税金、健康保険、生命保険、年金保険といったところが70万ほど必要なので、生活費という意味では月当たり20万弱ということになります。2000冊超の書籍購入や各地のイベント参加をしてもかなり余裕を持った上限なので、実際昨年以外オーバーしたことはなく、むしろかなり残した年が多い結果となりました。
 還暦からの5年間についてですが、図書館勤めをしていたため資産は減らず、逆に増えました。増えたといっても年間数十万の額ですが、減る予定が増えたわけで上下500万くらいプラスになります。これに株の利益を含め、4000万の枠で100歳までの35年間を過ごす段取りを組み直すことにいたします。

 65歳からの大きな変化は、収入面では老齢年金が70万円貰えるようになり、60歳までの共済年金と合算して税込220万円の収入が確保できたことです。先々の年金額の減額を勘案しても180万円程度は大丈夫でしょう。
 支出の方では、生命保険個人年金保険が満期になってこれ以上掛金を払う必要がなくなりました。国民年金も不要となりますので、50万円ほどの出費が減ります。
 増額となるのは、新たに発生した介護保険料。今年は9万円ほどですが、これも先々20万円くらいまで覚悟しておくほうがよろしいかと思います。これに書庫建設に伴う固定資産税がどうなるか、通知書が来ないのでまだわかりません。
 とりあえず、減る方が圧倒的にでかいので、公的支出に関してはわりと安定している。

 問題になるのは、家屋設備の老朽化の問題と備品類の更新費用。これについては、前回までリスク対応予算としてぶっこみにしていたのだが、介護医療費と別建てにすべきではないかと思料しております。
 つまり、生計費1800万、介護医療費1000万、家屋設備費1200万という区分けです。
 具体的には、@風呂場の改修 APC環境、電話関連等の充実 B母屋のバリアフリー化 などが念頭にあります。

@ の風呂については、過去4回ほど空焚きをやってしまって、現在追い炊き機能が壊れています。空焚きにならないタイプに買い替える予定ですが来年まではがまんしようかと思います。

A のPC環境、電話関連等の充実は、現在のパソコンが緊急的に購入したものなので、これは書庫に回して、メインについては再度の購入を考えています。あと、プリンターなど付属機器も買い替えを検討しています。それと書庫にもつながる電話とかインターフォンも早くつけなければ。この前も書庫に籠っている間に宅急便の不在連絡票を入れられました。こちらは今年中にはしなければ。

以上の事情から大雑把な年間資金配分は次のようなものになります。

65歳〜70歳
生活費270万(年金等220万、生計費50万) 家屋設備費80万 計350万円
71歳〜80歳
生活費270万(年金等220万、生計費50万) 介護医療費35万 家屋設備費50万 計385万円
81歳〜100歳
生活費270万(年金等220万) 介護医療費30万 計300万円

 実際には生活費は200万程度で収めるつもりです。上限を意識して汲々とした生活をしては、本末転倒なのでここは大幅に広げておいて、残額が大きければ来年に予定している風呂の改修などに充てていこうかと考えています。半額の総菜弁当とか、古着屋で200円のズボンを買うのは安物買いの趣味であって生活費の捻出のためではありません。

〇2018年の目標

 @  生活費270万(年金等220万、生計費50万) 家屋設備費80万 計350万円
 A  本の引っ越し
 B  ラノベシリーズもの欠本の補充
 C  書庫 建設資金回収計画
 D  古本購入旅行
 E  一か月食費現金1000円内

 @ については生涯設計等で書いた通り。達成は悠々。

 A の本の引っ越しとは、なんのことかとお思いでしょうが、先にもちょっと触れたようになろう系が500冊ほど増えています。増加は想定していたのでそれなりにスペースは取っていたのですが、単行本サイズの500冊は予想以上で、文庫2列重ねの棚には1列しか入らないこともあって、現在三分の一ほどが通路を挟んだ哲学本の棚に鎮座しております。
 そんなわけで現在空っぽの第一書庫に移動させることにしたのですが、さて、何を動かすかで懊悩しています。
 これからも増えていくのが目に見えてるなろうを動かすのがいいじゃないかと安直に考えていたのですが、類縁の関係性が強いらのべ本と分離するのはどうなのかなあと悩み始めました。
 2階の漫画本というのも考えましたが、いくら荷重的には保証されているといっても、できれば軽い本を上には置いておきたい。
 ノンフィクション系だと、最近読むことが減っているその類を移すと完全に覗き込まないデッドスペースになる。第一書庫にはある程度頻繁に足を運ぶ本を置くべきだと思うのです。
 どうすればよいもんでしょうかねえ。
 ちなみに第2書庫はダブリ本の置き場になっております。

 B ラノベシリーズもの欠本の補充はまあそれなりに。買えば買うほど欠本のあるシリーズが増えていく。

 C 書庫建設資金回収計画は残すところあと300万くらい。順調にいけば今年か来年くらいで完了しそう。

 D 古本購入旅行
 今年に入って、ビジネスホテル系の株主優待を3つくらい手に入れた。只もしくは二千円以内で泊まれるので、乗り降り自由の青春18切符を使って2泊3日でブックオフ系行脚をしてみたいかなと思っております。

 E 一か月食費現金1000円内
 これも株主優待遊び。一度ひと月株主優待だけで生活をしてみようかと思っている。マクドナルドのバリューセットとかコロワイドのポイントカードの場合、現金支払いは一切ないが、500円とか300円の金券の場合端数何十円は現金ではらわなければならないので、とりあえず1000円以内ということにした。

 あと、今年の目標としてはザッタに毎月書くことだけど、信用できないので努力目標ということで。


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