パソコンの始祖MZ5500システム

 シャープが18年前(1983年)に初めて生産した16bitパソコンです。というより、NECのPC9801初号機とほぼ同じ時期に出た国産16bitパソコンの最初の一つといってよいでしょう。(IBMのPC-ATが出たのが、翌年1984年のことです)。

【ハード構成】
 MZ5521 …
5インチフロッピーを2機内蔵したPC本体
 MZ1U05…
拡張ユニット(本体に取り付け済み)
 MZ1R11…増設RAMボード(256kbyte:本体に取り付け済み)
 MZ1R10…漢字ROM(本体に取り付け済み)
 MZ1R09…増設ビデオRAM(本体に取り付け済み)
 MZ1X10…
専用マウス
 MZ1P10…24dotドットインパクトプリンタ(連続伝票用紙用トラクタフィーダ付属)
 MZ1R21…JIS第2水準ROM(プリンタに取り付け済み)
 MZ6P11…カットシートフィーダ
 MZ1D11…カラーCRT(デジタルRGB、チルトスタンド装着済み)

 この構成はほぼフル装備です。8086(5MHz)、主記憶512kbyte、ビデオメモリ192kbyte、JIS第2水準漢字表示用ROM実装、FM音源内蔵であり、付属のプリンタと併せて日本語ワープロとして機能します。
 プリンタにはテープリボン・カートリッジを添付します。これは今でもまだサプライ品として取り寄せることができますし、中のリボンだけを現行のエプソン製プリンタ用のもので代用し、再生使用することもできます。エプソン製リボンを1つ添付します。

【ソフト構成】
 漢字CP/M-86
(マニュアル付属)
 漢字CP/M-86対応BASIC(CP/M-86用BASIC、マニュアル付属)
 MS-DOS(ユーザーズ・マニュアル、プログラマズ・リファレンス・マニュアル、アセンブラ・マニュアル付属)
 GW-BASIC(MS-DOS用BASIC、リファレンスのみ付属)
 日本語ワードプロセッサ(マニュアルなし、キーボード用専用テンプレート付属)
 Mach3(ソフトバンク製フライトシミュレータゲーム:CP/M環境で動作します)
 TODAY(統合ビジネスソフト、グラフ作成、表計算ができます。マニュアル付属)

 MZ5500の場合、BASICには各種バージョン(互換性はない!)があります。CP/M版2種、MS-DOS版1種を添付します。マニュアルは開発者用のものです。CP/MとMS-DOS両方がありますが、当時は8bit時代のCP/Mから、MS-DOSへの移行期でした。その他、詳細な内部情報が書かれた「MZ5500テクニカル・マニュアル」(工学社)を添付します。
 その他CI-C86コンパイラ等、当時使用していたソフトも添付します。オリジナルのディスクが失われたものもありますが、基本的にすべて正規購入したものです。 

【機器の状態と制限事項】
 
完動品です。フロッピーやプリンタ、マウスまで問題ありません。機器は当時の合計で約80万円相当したものです。その値段相応に頑丈に造られています。しかしながら、18年を経過した機器でもあり、基本的に現況のままお譲りすることになります(保証はありません)。
 
傷は、CRT本体の背面に擦った痕がある点(写真)、本体天板にやや塗装が薄くなった痕が残っている以外、日焼け等もありません。また、プリンタはトラクタフイーダ、単票送りは動作しますが、カットシートフィーダのみ紙送りのゴムが劣化剥落しているため、正常に紙送りしません。これも現況のままとします。発送は3個口となります。