新東三国通信 (第六回)
村上 純平 

 前回書いたとおり、10月に納車したわがレガシィ250T-Bは慣らし運転も仕上げ時期となって、11月の連休に道後温泉まで仕上げに1000キロほど高速走行をしてきました。これで、一応のエンジンの当たりも付いて、吹き上がりも上々になってきました。今のところ、気になる点といえば、ブレーキの初期制動がちょっと甘いかな、という点とシートの背角度調整のノッチがもう一段立ち側に欲しかったかな、という点でしょう。また一部で言われているリアサスの細かい揺れはGT系と違って通常ではリアにトルクがあまり掛っていないせいか、さほど気にはなりません。そろそろ、スキーシーズンを迎え、今年はとりあえずチェーンだけ用意しようかな、という今日この頃です。今月は書評から。

「馬鹿が止まらない」
「ひょっとして馬鹿」
「この約立たず」   すべて堀井憲一郎
 堀井憲一郎の本を3発。以前紹介した「巨人の星で・・・」の著者によるエッセイ集。この人の本は関西弁でいう「ホンマ、アホやな〜」という一言に要約されるだろう。3冊のなかではいちばん古い「馬鹿が止まらない」の出来が一番。

「惨敗」 金子 達仁
「28年目のハーフタイム」「決戦前夜」に続く、W-CUPもの。今回は、予選終了後いろいろな雑誌に書き下ろしたものを集めたもの。「ナンバー」などの正統派からスポーツ新聞、一般週刊誌、はては限りなくイエロージャーナリズムに近いものまでに書いたものを時系列に並べてある。あらためて読みかえすとその誌面に関わらず、一貫した論旨で書き連ねていて、筆者の執筆に対する誠実な態度が見える。「決戦前夜」について述べたときの否定的な批評を謝らなければと思わせられた。加えて、最終章のエピソードは泣かせる。

「環境ホルモン」 筏 義人
 ブルーバックスの一巻。環境ホルモン関係を生業としている当方から見て、数ある環境ホルモン本のなかで一番まともな本と言える。ほとんどの本が若者がすぐにキレルのは環境ホルモンのせいだ、なんてなんの実証もなく言い出す立花某の本と50歩100歩のものばかりだから。立花某なんか、あれで東大で講義をしていて東大が点数主義だなんて批判をよくやれるものだ。

「本音のクルマ選び'99」
 年末になると毎年恒例で何冊か出るクルマのバイヤーズガイドで一番過激で評価出来る一冊。現在市販されているほぼ全車種に採点を行っていて、毎年、。信用できない徳大寺某のような流行だけで評価するものとは違い、だいたい納得できる評価が出ている。ただし、わがレガシィの評価の低さに若干不満あり。

 ああ時間切れだ。CDはまた次回。


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